- Good Quality -
トレンティーノ・アルト・アディジェではトップクラスの造り手となる「テヌータ・サン・レオナルド」のフラッグシップワイン。造り手と同じ名前になるこの「サン・レオナルド」は、国際品種のブレンドによる「ボルドースタイル」で、セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン60%、カベルネ・フラン30%、メルロ-10%となっています。
ガンベロ・ロッソでは、88年、90年、93〜97年、99〜01年と、数多くのヴィンテージで最高評価となるトレ・ビッキエーリを獲得し、1997年ヴィンテージはワイン・スペクテイターのワイン・オブ・ザ・イヤー2001で12位、そして今回の2000年ヴィンテージはワイナート27で堂々のベスト1という評価を得ています。
思いのほか上品でスッキリと纏まった印象があり、一貫して落ち着いた様相を呈しています。テロワールの影響か、それともカベルネ・フランの影響なのか、時間とともに緑々しい青さのあるスパイス風味が広がっていくのですが(ネガティブな要素ではないのでこういうスタイルなのかも?)、この個性をどう受け止めるかで評価が分かれるかもしれません。
品位があり個性的でもありますが、それでも揺らぎのない独自の風格や世界観といったものの構築には至っておらず、まだ真のポテンシャルを発揮しきれていないように感じます(何かが奥底で眠っている印象)。ワインとともに造り手自体の評価もかなり高いので、とりあえずは今後の発展と進化を継続的に期待したいところです。
(2006/02)