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カリフォルニア・ワインの父とも言える「ロバート・モンダヴィ」が造る、同ワイナリーの最高レンジに位置するヴァラエタル・ワインです。
このリザーヴに使用される葡萄は、60〜79%がオークヴィル地区(約半分がトカロン・ヴィンヤード)で、残りがカーネロス、スタッグスリープ、ラザフォード地区となっています。年間約2万ケースが造られ、今回の1999年はステンレスタンクでの発酵が最後となったヴィンテージとなります(翌年からはオークタンクによる発酵)。セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン85%、カベルネ・フラン10%、メルロー2%、プティ・ヴェルド2%、マルベック1%となっており、バロン・フィリップと共同で造られた「オーパス・ワン」と同じような構成になっています。
安定感ある構造に整然としたタンニン、そしてミッチリと身の詰まった凝縮度のある果実味とミルキーな風味が相まって、まさに「若いカベルネ・ソーヴィニヨンの醍醐味」を遺憾なく堪能することができます。現状ではやや表情が硬い傾向にありますが、パニエに寝かせて1時間ほど経過させれば、普通に美味しく飲めるまで素直に開いてくれるので、特別難しいスタイルのワインではないと思います。
直前に飲んだオーパス・ワンと比較すると、ヴィンテージが新しいのでこちらの方がガッシリした印象がありますが、それよりも指向性としてよりモダンな要素を色濃く感じます。今飲んでも美味しく感じられるスタイルでありながら、堅牢感と凝縮度に優れる側面があるので、もし長い年月を経てうまく熟成させることができたならば、単に美味しいだけでなく、想像を超える世界観を提示してくれるかもしれません。
(2005/11)