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パーカーに「スペインのペトリュス」と言わしめた「ペスケラ」を造るアレハンドロ・フェルナンデスが、新たにロア・デ・ドゥエロ村の農園を購入しテンプラニーリョを植え付け、「コンダード・デ・アサ」として1993年にファーストヴィンテージを造り出しました。
さすがは「アレハンドロワイン」という雰囲気があり、魅力的な部分が際立つよううまく仕立てられています。なかでも樽要素からくるミルキーな甘みと舌触りが明確で(アメリカンオークで15ヶ月間熟成)、細かく砕けたタンニンと流麗な酸の衣を纏った容姿が心地よさを与え、比較的細身なボディからくる不足感をうまくカバーしているように感じます。
ポジティブな部分がネガティブな部分を覆っているので口当たりは良いのですが、しっかり向き合うとややバランス面で気になる箇所が出てくるので注意が必要です。もしかすると、大勢で1杯ずつ飲むような楽しみ方をした方が高い満足感が得られるかもしれません。
翌日以降に持ち越すと、1999年ヴィンテージと同じように酸が際立つ傾向にありましたが、逆に全体的なバランス面は抜栓日よりも向上していたので、構造力をあまり問わずに表層にある容姿を楽しむようにすれば、価格に見合うだけのポテンシャルは引き出せると思います。
(2005/10)