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ボジョレーの地で70年代から有機農法を続けるマルセル・ラピエールが手がけるクリュ・ボジョレーの「モルゴン」です。単にビオワインというだけでなく、葡萄は天然酵母のみで発酵され、補糖や酸化防止剤の添加は行われず、最後はノンフィルターで瓶詰めするという徹底ぶりです。さらにキャップシールには「ロウ」を使用し長期熟成に備えるなど、通常のボジョレーとは一線を画す造りとなっています。
抜栓後10分程度で、豊満でキュートな果実がみっちり詰まったフレッシュな要素が遺憾なく発揮されます。コアにガメイ系の苦みはありますが、パワー系の要素はあまり感じず、まさに今飲んで素直に美味しいスタイルとなっていました。
翌日に持ち越すと、本来のポテンシャルが顔を出し始め、果実味よりも堅牢感や力強さがヒシヒシと伝わってきます。決して濃いわけではありませんが、自然派らしい程よい旨味がミッチリ詰まっているので、「薄いのに濃くて旨い」という日本人にとって馴染みやすい傾向となっています。
(2005/10)