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ヘンチキ、ペンフォールズ、ミッチェルトンで醸造を経験してきた、オーストラリア生まれの女性醸造家ネリダ・アボット、その夫で同じく醸造家のスネッド、ロンドンのインポーター出身のアンダーソン、この3人でワイナリーが運営されています。
アボッツのワインと言えばシラーが思い浮かびますが、このコルディスは樹齢55年という古木から生まれるカリニャン100%のワインとなっています。収量は30hl/haと低く抑えられ、アメリカンオークによる18ヶ月の熟成を経て瓶詰めされます。
セパージュはまったく異なりますが、飲んだときの印象や広がる世界観など、多岐にわたってカリデュスと相通ずるものがあります。想像以上に精緻でエレガント、果実の熟度がありながらも決して重くならず、瑞々しさが広がる爽やかな心地よさが印象的です。
カリニャン100%という珍しいワインですが、女性が手掛けるワインならではの心配りが色濃く現れているので、結果としては単一品種の魅力がストレートに表現されていると言えます。明確な鮮度と魅力を感じますが、そのかわり表情はややシンプルとなっているので、複雑性や凝縮感よりも純度を楽しむよう心掛けると、より高い満足感が得られると思います。
(2005/05)