- Good Quality -
ドルチェットらしい果実の甘味はやや控えめで、表層が荒く筋のあるタンニンと酸が固い構造を生み出していました。果実味と相反するように頑にその姿勢を堅持し、時間とともに主張が強くなるのでやや向き合いづらいかもしれません。
翌日に持ち越すと、全体的に落ち着きがみられ随分飲みやすくなりますが、それでも痺れるようなガチガチボディの名残惜しさが余韻として残っていたので、ドルチェットらしい柔和な果実味を楽しみたい人には向かないスタイルかもしれません。
現状では生たまねぎのような鋭さがあり、全体的なバランス面でやや問題がありますが、構造力&堅牢感はかなりのものなので、数年寝かせてやるとグッと良くなりそうなポテンシャルを感じます。もし今飲むのであれば、フレッシュさが溢れる抜栓直後に一気に飲み干すか、逆にデキャンタを使用してしっかり時間をとるなど、ある程度ポテンシャルを引き出すための労力が必要となります。
(2005/04)