- Good Quality -
ブルータスで「ポスト、ル・パン」としてとりあげられるなど、一時期日本で大きな話題となり、加えて生産本数の少なさから来る希少性故に価格が高くなる傾向にありますが、中身はあくまでもスタンダードレンジと言える内容なので、過度に期待するとかえってポテンシャルを引き出せなくなるので注意が必要です。
近年における醸造技術向上の恩恵か、想像していた以上のエネルギーを有していることが素直に伝わってきます。ただし、やはり基本スタイルとしては従来のクロ・デ・リタニらしい「砂質土壌&古木」という性質が活きたライト・タッチな指向性となっています。
全体的にみるとややバランス面での安定性に欠け、特に抜栓直後は水っぽく薄いフィニッシュが全ての印象を一瞬で収縮させてしまいます。その後一度栓をして2日程置いてみたのですが、初日の水っぽさが消えてグッと良くなり、程よく纏まった良質なスタイルへと変化してくれました。ややざらついた強いタンニンが気になるものの、思っていた以上の力を感じるので、もう暫く(数年)寝かせておくと興味深い表情を見せてくれるかもしれません。
2001年の右岸は比較的高い評価を得ていますが、残念ながらワイナートにおける2001年のポムロルの中では最下位の評価となっています。
(2005/04)