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ソーテルヌでは最大の規模を誇るシャトーのひとつで、植樹された区画だけでも84haの広さになります。1981年にカナダ人のハミルトン・ナービイがシャトーを購入後、様々な改革を経てトップシャトーの仲間入りを果たします。セパージュはセミヨン65%、ソーヴィニヨン・ブラン35%となっており、ソーヴィニヨン・ブランが多くブレンドされるという特徴があります。
1994年に試飲したパーカーは、このヴィンテージのギローを「ちぐはぐだ」と酷評していますが(それでもなぜかこの年のベストワインに選ばれている…)、15年以上経過した現状ですらまだ若々しく、徐々に複雑さを兼ね備えてきてはいるものの、まだまだこれからが本番といった感じで今後10年以上は悠に成長していきそうな印象となっています。
確かに「官能的な甘味」や「懐を感じる大きな余韻」を楽しむようなスタイルではありませんが、全編にわたって高貴な酸が全体をグッと引き締め、ブレのない端整な容姿をしっかり飲み手に伝えてくれます。総じて甘さに負けない質実さを兼ね備えているので、甘口系が苦手な人でも楽しめる内容になっていると言えます。
パーカーの評価とは異なり、ベタンヌ&ドゥソーヴの評価は9/10で卓越したワインとなっているので、現在の市場価格やこれからの成長度合いを考慮すると、比較的お買い得度の高いソーテルヌと言えるのではないでしょうか。
(2005/04)