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モンフォルテ・ダルバで穫れるバルベーラで年間1万2千本が造られます。ファースト・ヴィンテージが1988年となるこのヴィーニャ・マルティーナは、海抜380mで南と南西を向いた2.2haの区画から生み出されます。
まず最初に驚いたのが完熟した果実の甘味。方向性としては1997年のプラポーに近いものがあり、現代的な表情を色濃く持ったバルベーラ・ダルバだと言えます。特に抜栓日は熟した果実の甘味が表層を覆っているので、バルベーラらしい酸がすっかり奥に隠れてしまっています。抜栓直後の勢いのまま飲みきってしまっても楽しむことはできますが、翌日に持ち越すと余分な果実の甘味が削げ落ち、品位ある酸とタンニンが表出する傾向にあったので、現状ではじっくり時間をかけて向き合った方がよりポテンシャルを引き出せると思います。
既存のバルベーラをイメージして挑むと少々面食らってしまいますが、兼ね備えた資質そのものは十分評価できます。ただし、時間経過に対して率直に変化していく傾向にあったので、終始安定した内容を求めるのならば後1~2年は寝かせておいた方が良い結果が得られるかもしれません。
(2005/01)