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モッカガッタはバルバレスコ村にあるヴィア・ラバヤと呼ばれる街道沿いに位置しています。1952年にミヌート家によって設立されましたが、その後暫く低迷が続き、80年代後半になって評価を上げ始めています。
バサリンはネイヴェ地区にある1.8haの南向きのクリュで、標高が250〜300m、樹齢は36年で4,000本/haが植えられています。
抜栓直後から素直に楽しめるのが印象的で、葡萄の凝縮度が高く厚みのあるモダンなスタイルとなっています。はっきりとわかる程にバリックの効果が現れていて、力のあるタンニンと樽要素が葡萄力との均衡をしっかりはかっているので安定感もあります。
翌日以降に持ち越すことで、バルバレスコらしい綺麗な酸が表出します。さらに時間を与えて5日程経過させてみましたが、その頃には酒精強化系の風味も加わり、モダンで力強いスタイルとはまったく異なる表情になっていました。
現状でもすぐ飲んで楽しめるという利点がありますが、抜栓日はかなりわかりやすい表情になっているので、じっくり向き合い滋味を楽しむようなスタイルとは対極にあると言えます。よって毎日飲むには少し厳しい部分もありますが、しっかりと時間を与えたときの変化を考えると、熟成によって指向性が大きく変化する可能性も含んでいると思います。多少価格は高めですが、それに見合うポテンシャルを兼ね備えているのは確かなので、特に現代的なスタイルを好む人にお勧めしたいバルバレスコです。
(2004/12)