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キリッとした鮮明な酸が特長的なのはレ・バセと同様ですが、このブルナンは加えてフラワリーな要素を含み、果実の豊かさがより際立っています。印象として最も異なるのは、レ・バセとは違って抜栓直後から魅力を全開させていること。抜栓直後のレ・バセは酸味が際立っていましたが、レ・ブルナンは全体的に纏まり優しく魅力的な表情を素直に提示してくれます。従って素直に美味しく楽しめるスタイルにはなっていますが、表情が安定しているかわりに時間の経過に対する変化に乏しいので、長時間じっくりと向き合うようなスタイルではないのかもしれません。
個人的には村名のレ・バセをより評価したい気持ちがあるのですが(味の優劣ではなく)、素直に魅力的なレ・ブルナンの方を評価する人もいたので、このあたりは嗜好の差や注視するポイントによって評価が分かれるかもしれません。仮に大勢で1~2杯ずつ飲むような場面であれば、プルミエ・クリュの底力が反映された高い満足感を与えてくれると思うので、レ・バセとの価格差を考慮するとより一層お買い得感があると思います。
(2004/08)