- Good Quality -
1992年が初リリースというまだ歴史の浅い造り手ではありますが、それでも既に世界的な高評価を獲得している「トゥア・リータ」の血が通ったIGTワインです。主にトゥア・リータに隣接する樹齢の低い畑で造られ、ブレンドに用いられるメルローはレディガッフィの2番絞りと言われています。
実際にこのワインを手掛けるのはトゥア・リータ氏の娘婿である「ステファノ・フラスコッラ」なのですが、ボトリングに関しては彼の代わりにトゥア・リータが行っています。
セパージュはサンジョヴェーゼがベースとなっており、補助品種としてカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローがブレンドされます。2003年は非常に暑く良作として期待されるヴィンテージではありますが、まだ半年程度しか経っていないのでかなり若く荒々しい姿になっており、抜栓直後はボジョレー的な出来立て感の強い傾向がみられました。
想像以上に渋みが強くタンニンの凝縮度も高いのですが、酸や果実味とのバランス面が整い始めるのはまだかなり先になると思います。時間とともにかなりの変化を見せるので、ポテンシャルや将来への期待などを予想し楽しむことは十分可能ですが、現状では正当に評価すること自体が難しく、単純に今のありのままの姿を楽しむことしかできませんでした。それでも日々飲むワインとしては十分美味しく飲めるので、「本家トゥア・リータは高くて手が出せない」という人にはお薦めできると思います。
(2004/06)