- Good Quality -
焦げた樽香が非常に強く、抜栓日は素直に向き合う事が困難な状態でした。1999年も固く閉じた表情が印象的でしたが、2000年は強い樽香の陰に潜む果実に若干丸みを感じるので、明らかに今開けるようなワインではないながらも、酒質が落ち着いてしまえば案外素直に飲めてしまいます。
とりあえずデキャンタに移して24時間経過させたのですが、抜栓時のギクシャクした表情が消え、余分な要素が削がれたオリジナルの資質を垣間見る事ができました。緻密なタンニンと程よい重量感、そしてメルローらしい丸みのある口当たりにスパイス要素も加わり、非常に良質なワインである事が実感できます。その後さらに24時間経過させてみたのですが、衰えるどころかしっかりと酒質が安定し、本来持っている資質をしっかりと披露してくれます。
現状では抜栓後にかなりの時間を与えてやる必要がありますが、頑固者という感じでもないので、じっくりと向き合えば本来のポテンシャルをしっかり引き出せると思います。
(2004/02)