- Very Good Quality -
マニャンが造る他の村名ワインとは少し表情が異なり、このヴォーヌ・ロマネは堅牢性と半歩進んだ完成度が印象的です。果実の魅力が印象的なラインアップの中、落ち着きのある風貌に力のある酸がうまく纏まり、心地よく体に染み入るトラディショナルな表情を持ち合わせています。抜栓日は果実の甘味からくる分かりやすい表情も披露していましたが、デキャンタで24時間経過する頃には、酸と体躯の資質で訴えかけるスタイルへと推移していました。
微かに湿った土や葉の香りなどを感じましたが、まだまだ若く閉じている傾向にあるので、華開くのはまだ数年先かもしれません。とはいえ、現状でも素直に楽しめるだけのポテンシャルは持ち合わせているので、今飲んでしまっても失敗することはないと思います。
今回飲んだ村名ワインの中では、このヴォーヌ・ロマネだけヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)となっており、唯一コルクにマニャンの刻印がなかったのですが、実際の中身も他のワインとは少し表情が異なっているので、もしかすると微妙に位置するポジションが異なっているのかもしれません。ともかく、個人的にはしっかり評価してあげたい1本だと感じました。
(2004/01)