- Good Quality -
1948年~59年に植えられたグルナッシュ、1955年に植えられたカリニャン、1963年に植えられたムールヴェードルのブレンドで造られ、マグナムボトルと合わせても6,523本という少量生産となっています。
抜栓直後は細めのボディと強めの酸が印象的で、正直あまり良い印象ではありませんでした。素直な魅力は感じられるものの、まだまだ若い印象があり、どの部分を尊重するべきか悩みます。しかし、しっかり時間を与え日を置くことにより、酸が穏やかになりボディの強さが徐々に構築されていきます。
ラベルの見た目と違い、実際の中身は流麗でそつのない良質な造りとなっているので、ビオワインが持つ優しい体躯と相まって、純粋な満足度は比較的高いと思います。直接的に味に魅力が集中するようなタイプではないので、多少難易度が高い傾向にあるのもまた事実ではありますが、ブルゴーニュ的な気品すら感じる全体的な構成力にはしっかりとしたアイデンティティを感じ、秘めたるポテンシャルと独自の指向性は評価に値すると個人的には思います。
(2003/12)