- Recommended -
ステンレスタンクで20日間自然酵母で醗酵後、新樽50%で18ヶ月熟成されます。この「クロ・ドラ・ペリエール」はジョリエ家の単独所有(モノポール)で、このアペラシオンでは多くの人が認める造り手となっています。
各紙で高評価を得ているワインなだけに以前から飲んでみたいと思っていたのですが、98年というヴィンテージからかまだ固く若い印象を受けます。特に抜栓日にその傾向が強く、フィネスある酸の表情を垣間見せてはいるものの、どうもすべてが固く閉ざされまとまりもなく、あまり良い印象を受けませんでした。しかし、翌日になると想像を超えて外向的になっており、軽い香水のような香りと共に華のある果実の風味が広がりはじめます。細く繊細ではありますが、しっかりとしたアルコールと酸が程よく調和し、その流麗な雰囲気が心地よく体に染み渡っていきます。
良きブルゴーニュといったスタイルなので、濃厚でパワフルなボルドータイプを好む人にはあまりお薦めできないかもしれません。しかし、奥底に秘める魅力の訴求力はなかなかのものなので、一度試してみる価値はあると思います。
(2003/10)