- Good Quality -
完熟の葡萄を手積みで収穫し、半分をステンレスタンクで6ヶ月間、残りの半分をフレンチオークで4ヶ月間熟成させています。
緑々しい豆、土壌、ナッツといった際立った香りがあり、そういった香りの要素をそのまま転化したよう味になっています。少し苦みがあり、葡萄本来の力に似合わない装飾過剰な印象を受けます。特に抜栓直後にその傾向が強く、ある程度最初に時間を与えて落ち着かせないと、素直に向き合うこと自体が難しいかもしれません。
価格帯からは想像し難い凝縮感はありますが、葡萄本来の訴求力はかなり弱めな印象があります。ただし、新世界特有の過熟感が奥底に潜んでいて、時間とともに余分な装飾を脱ぎ捨て本来の表情を見せ始めます。時間を置くことでより新世界らしいスタイルへと変化していきますが、葡萄力が控えめな分この過熟感も比較的大人しいので、想像以上に飲みやすくなっています。温度の上昇とともにビター風味とのまとまりも良くなってくるので、相対的に見ると当初の印象程は悪くないのかもしれません。特に3~5日経過することで各要素が落ち着き融合していたので、単純に抜栓当初は暴れていただけなのか、それともボトル固有の状態自体が問題(いわゆるダメージワイン)だったのかもしれません。
価格を考慮した場合、基本的に高いポテンシャルを持っていることは確かだと思います。個人的な嗜好には合致しませんでしたが、こういうスタイルを尊重したカテゴリ自体の必要性は意外と高いのかもしれません。単体ではなく、日々の食事とともに合わせることでよりポテンシャるを引き出せるワインだと言えます。
(2003/09)