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セパージュはヴェルメンティーノ50%、トレッビアーノ22.5%、マルヴァジア22.5%、シャルドネ5%となっています。
基本となる方向性は1999年や2000年と同じですが、より果実力に富み、フィニッシュにかけての鋭い苦みが控えめになっています。感覚的には過去2つのヴィンテージの良い部分を尊重したようでもあり、評価の高い2000年よりもさらに1段階上のレベルに到達した感があります。このヴィンテージではアルコール度数が0.5%増えていますが、以前からある果実力ベースの飲みやすいスタイルはしっかり継承されているので、実際には単に葡萄の出来が影響しただけなのかもしれません。
今回は抜栓後約1週間様子を見てみたのですが、時間の経過とともに衰えるどころか、より一層大きく開いていく印象すら受けます。この揺るぎない構造維持力と魅力溢れるゆたかな果実力は、かなりのポテンシャルとなってじっくり伝わってきます。飛び抜けて群を抜くようなタイプではありませんが、底辺レベルですらかなり高く、絶対的な安定感さえも付加されているので、否定する要素がみつかりませんでした。今回の垂直試飲の範囲では一番お薦めしたいヴィンテージです。
(2003/03)