イ・カンペッティが造る、マルク・デ・グラツィアのセレクション・ワインです。
かなり低めの温度で飲み始めたせいか、細かく微動する強い酸だけが支配する後味の悪い内容になっていました。想像していた内容とのあまりのギャップに正直驚きましたが、翌日、翌々日と日を置き、さらに温度を少し高めにしてやれば最初の印象とはかなり異なり美味しく飲むことができました。時間がたつと最初に心地よい甘味が沸き上がってくるので印象がグッと良くなるのですが、常に揺れ動く酸味と特有の後味は変わらないので結局は印象を落とす結果となってしまいます。
最後の1杯を飲んだ時のポテンシャルが抜栓直後から発揮されていれば受ける印象も大きく変わったとは思いますが、それを踏まえても個人的にはあまり好きにはなれませんでした。
もしかしたら今回飲んだものがハズレボトルだっただけなのかもしれませんが、共感できる個性を持っていることがわかるだけに残念な気持ちが多少あります。
(2002/06)