- Good Quality -
ステンレスタンクで造られたデエサ・ガゴとは異なり、こちらはバリックで熟成されます。そのあたりの違いがハッキリわかる表情で、洗練され過ぎて物足りなかったデエサ・ガゴと違って程よい樽香が端から良い印象を与えてくれます。スペインワインの中には樽香が強くつき過ぎているものもありますが、このワインはその心配がまったくなく、果実味や甘味と程よいバランスを保っていると言えます。その中でも特に興味を惹かれるのがその甘味。角が丸くトロみのある上品なもので、バランスのピークにあるのが短いながらも好印象です。ただし、一旦バランスが崩れはじめると若干難有りといった感じなので、このあたりは多少好みが別れるかもしれません(ボトルやロット差の可能性有り)。
基本的なスタイルはデエサ・ガゴと共通していますし、そつのない印象に変わりありません。しかし、圧倒的に表情が魅力的で素直に美味しいと感じる内容になっています。後はコストパフォーマンスに若干の問題があると言えるかもしれません。現状でも決して高い部類に入るわけではありませんが、より低価格で同等以上のポテンシャルを発揮しているワインが世の中に存在している事を考えると、もう少し価格が押さえられることを希望してしまいます(今後のヴィンテージに期待)。
ちなみにこのワインのラベルは紙ではなく、ボトルに「g」の文字が直接プリントされた個性的なものとなっています。
(2001/11)