- Good Quality -
ポリツィアーノが造るモンテプルチアーノの中でも、上級クリュにあたるのがこの「ヴィーニャ・アジノーネ」。このワインにタンザーが92ポイントという高得点を付けたことで一躍有名になりました。
香りの方は「狭く鋭い」一点集中型ですが、物凄い樽香がします。色は非常に濃い紫でまさにインクのようです。肝心の味ですが、非常に凝縮されていてタンニンパワーもこれみよがしといった感があり、それでいてファルネーゼのモンテプルチアーノのような葡萄の新鮮な果実味も感じられます。これほど渋みと若々しさの両方を持ち合わせているワインを飲んだのは初めてかもしれません。しかし渋みに加えて少し酸味が感じられるうえ、その渋みを受け入れることによって初めて果実味が表れてくるので、赤ワイン初心者には少し苦しいかもしれません。
フィニッシュが比較的短くサラリと飲めてしまうのですが、これほど凝縮されたパワーを持ったワインはそうないと思います。ある部分ではバローロ以上の濃厚さを持ち合わせているので、さすがは上級クリュといったところでしょう。ただ、インターナショナルワインセラーによる解説とは随分違う印象だったのが引っ掛かります(ハズレボトルだったのかも?)。
ちなみに、このワインは1999年度版のガンベロ・ロッソで最高評価のトレ・ビッキエーリに選ばれています。
(2000)