- Good Quality -
ヴィエ・ディ・ロマンスと言えばシャルドネのイメージがありますが、この「チャンパニス」はヴィエ・ディ・ロマンスが手がけるシャルドネの中でも、樽を使用せずに造られるキュヴェとなっています。
フリウリらしい冷涼感のあるスッキリとした表情でありながらも、その果実味は非常に鮮烈かつリッチで、グレープフルーツやパインなど、南国の雰囲気を感じる華やかな香り高さが非常に印象的です。同時に不思議なハイトーン系の爽やかさがあり、もはやシャルドネというよりも、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランを彷彿とさせるような独特の世界観を兼ね備えています。
他のアイテムと同様に、終始「ヴィエ・ディ・ロマンスらしいスタイル」が一貫されていて、決してじっくりと向き合うようなタイプのワインではないものの、それでも誰が飲んでも分かる端的な美味しさがあり、同時に造りそのものも現代的な手法を駆使して構築されているので、満足度は安定して高い傾向にあります。強いて言えば、やはり端的(表層的)すぎるきらいがあるのと、翌日に持ち越した時の減衰感が多少気にはなりますが、それでも流水のような心地良い酒質は終始維持されているので、選んで失敗するようなことは特にないと思います。
(2022/08)