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近年評価を上げつつある、格付け「サンテミリオン・グラン・クリュ」の「シャトー・ピポー」。その2005年のハーフボトルです。畑の葡萄品種比率は、メルロー80%、カベルネ・フラン10%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%となっています。
現状ではさすがにまだ若く粗さがあり、強固なタンニンによる苦みと渋みが先行します。とはいえ、メルロー主体の豊満で柔らかい資質のおかげで、決して飲めないような類いの厳しさではありません。今すぐ飲む場合、兼ね備えたポテンシャルをすべてを引き出せるわけではありませんが、それでも2005年というヴィンテージの恩恵を受け、かなり良質な仕上がりになっているのは確かなので、じっくり時間をかけて飲んだり(最低でも1時間以上)、パニエの使用や事前のデキャンタなど、ある程度飲み方を工夫することで十分楽しめると思います。
価格高騰の影響もあり、フルボトルだとなかなか手が出ませんが(残念ながら2005年はかなり割高傾向)、ハーフボトルであれば日常価格帯にグッと近づいてくれるので、「今楽しみたい2005年」としてのポジションを考えた場合、思いのほかそのニーズにうまくマッチしてくれるかもしれません。
(2008/04)