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2009 Barbaresco Bric Balin
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Barbaresco Bric Balin

現代的な指向性を明確に打ち出したバルバレスコであり、中長期的な視野を見据えたポテンシャル系のスタイルということもあるので、現時点ではそのすべてを引き出すのに苦労するかもしれません。前回試飲した2004年ヴィンテージも、かなりのポテンシャル系で本領が発揮されるまで時間を要する印象でしたが、今回の2009年に関しては、あくまでも各ピースが結合していないというだけで、全体的なバランスは常に良好な傾向にあります。ただし、本来の姿が発揮されるまで時間がかかるという本質に違いはないので、抜栓日だけの印象だと、誤って過小評価を下してしまう危険性があるので要注意です。

当初はモダンな樽の使い方が色濃く反映された、化粧系要素がやや気になる表情が先行し、そこまでネガティブではないものの、塗料系の揮発要素も仄かに感じられるなど、各要素が明確に孤立し、融合感や一体感とは程遠い状況でした。ただし、抜栓後にかなりの時間をかけ、さらには翌日に持ち越すほどにもなると、当初は乖離していた各要素がしっかりと結合し、甘美な果実と程よい旨味、そしてそれを支える構造体から放たれる美しい姿など、その高い次元の昇華感が具に伝わるようになります。この完成された最終形態を最初に思い描き、そこから逆算してワインを造っていると仮定するならば、モッカガッタの手腕恐るべしといったところかもしれません。
(2014/12)

参考市場価格6,739円~8,424円(平均約7,282円)
点数評価92(V)

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