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1975 Château-Lascombes
Château-Lascombes

Château Giscours

マルゴーに居を構える2級格付けの「シャトー・ラスコンブ」。今回の1本はリコルクされていないオリジナルのボトルで、扱うネゴシアンとして「アレクシス・リシーヌ」の名前が刻まれたものになっています。

エッジはややオレンジがかっており、香りには土っぽさを感じるものの枯れ葉一歩手前といった印象で、古さを感じるもののまだまだ中央のしっかりした様が見て取れる、いたって状態の良い安定した世界観を披露してくれました。色調も中央部分はまだまだ濃く、酸味に関してはやや枯れたような風味を感じるものの、1975年らしいタンニン力のおかげで体躯全体における堅牢感はさすがといった感じでもあります。熟れによって角が落ちて重量感自体も比較的軽快ですが、その実、内包したタンニンの総量は非常に多く、その立ち姿で判断するとまだまだ10年以上は今のピークを維持してくれそうな印象でもあります。2002年に試飲したパーカーも「濃厚で充実したラスコンブとして傑出している」とのコメントともに「いまだにあと10〜15年は持ちこたえる潜在能力を持っている」と記していますが、今回のように状態の良い1本にめぐり逢えた場合は、その評価を超えるほどのものを享受できそうです(抜栓後、時間とともによくなっていくので翌日に持ち越してもなんら問題なし)。

1975年といえば「タニックなヴィンテージ」という現実があり、真のヴァン・ド・ガルドとして傑出したワインも多々ありますが、その反面、タンニンが豊富すぎて果実味の方が持ちこたえられない…というややバランス面での問題を内包するワインも同時に多々存在します。しかし、このラスコンブに関しては、未だヒリヒリするほどのタンニンを内包しつつも険しさは既になく、そのゆったりとした佇まいが程よい落ち着きと安定感を醸し出し、コアには熟度を感じる甘い果実が仄かに、しかし明確に、まだまだしっかり生きていることもあってか、オールドヴィンテージに対するような接し方でなくとも、いたって無理なく素直に楽しむことが出来ます。長い年月を共にしたとは思えないほどコルクもしっかりしており(といっても適度に柔らかくなっていたので崩れてしまいましたが)、その中身もまだまだ煌めきを感じるほどだったので、正直なところ今回は「運が良かった(良い熟成を経たボトルに当たった)」という安堵にも似た想いが最も強く残っています(味だけでいうと15〜20年程度しか経過してないような印象かも?)。
(2010/11)

参考市場価格:8,242円~9,429円(平均約9,339円)
点数評価:88(WA)

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