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- Good Quality -

2003 Balocchi di Testamatta
Azienda Agricola Bibi Graetz生産者ワインリスト

Balocchi di Testamatta

生産本数は僅か600本という限定的なワインですが、ラベルに記入された「No2」はイタリア国内のエノテカ用で、「No1」はローマのホテル「カヴァリエーリ・ヒルトン」のリストランテ「ラ・ペルゴラ」用となっています。

2003年のセパージュは、カナイオーロ50%、サンジョヴェーゼ40%、コロリーノ10%。使用されている葡萄はテスタマッタとも共通していますが、サンジョヴェーゼがメインとなるテスタマッタとは異なり、バロッキの方は「カナイオーロ」を主体としたアッサンブラージュになっています(2004年のバロッキはサンジョヴェーゼ主体なので要注意)。

最初の一口目から、明らかにテスタマッタとは異なる世界観になっていることがハッキリ分かります。享楽的な美味しさはまったく持ち合わせておらず、一般的な2003年のイメージにあるような猛暑的指向性もありません。よりスマートに落ち着きはらった佇まいで、ミッドからハイに位置する効果的な酸を主体とした非常にしっかりした表情なのが印象的です。現代的なクリーンさとビービー・グラーツらしい明確な抽出力を感じさせながらも、適度なレベルで土着品種の個性を引き出している傾向にあり、明快な楽しさや美味しさを披露してくれるようなことはなくても、じっくり向き合い対話や分析を行うにはちょうど良いスタンスだと言えそうです。

抜栓日のキリッとした素直な表情とは裏腹に、翌日に持ち越すと当初は奥に一歩引いていた強靭なタンニンが前面に出始め、強い乾きや収斂性を感じるようになります。この本質的タンニン力を考慮するとかなりの長熟型なのかもしれませんが、どこまで昇華し、そして綺麗に花開いてくれるのかどうかは未知数なので(より陰な指向性になる可能性も?)、実験的な側面を省いた場合は無理せず好きな時に飲んでしまって問題ないと思います。

異常なまでに高い価格や、「バロッキ(おもちゃ)」という名前からもわかるその立ち位置など、明らかに一般向けのワインではないことは確かなので、その希少価値や煽り文句に惑わされず普通の人はスルーしておく方が無難です。とはいえ、優れた資質を持ったワインであることに違いはないので、価格度外視でストイックにワインと向き合いたい人であれば挑戦してみる価値はあるかもしれません。
(2009/11)

参考市場価格14,000円~18,900円(平均約17,314円)
点数評価--

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