- Good Quality -
抜栓直後から終始、過去に経験したことのないような独特の風味が漂い続けます。やや収斂気味で、硬い茎を感じるような未熟系の青み(野菜的というより野草的)、落花生の殻、糠など、かなり不思議な要素がタイトでこぢんまりとした中から湧き出てきますが、なんとも言葉にするのが難しい世界観なので、素直に「個性」と受け取りきれないところに歯痒さを感じます。
体躯自体はいたって華奢ですが、現代的な栽培と醸造がみてとれ、クリーンである反面やや全体に無理がある仕立て具合になっています(容量以上のものを詰め込もうとした感じも?)。決して悪いわけではありませんが、どうも方向を見失っている傾向にあるので(というよりもうまく纏めることが出来なかった?)、少なくともこのヴィンテージに関しては積極的に選ぶ要素はないかもしれません。
(2008/12)