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シャトー・マルキ・ダレーム・ベケールは、マルゴー村長舎の向かい側に位置する、比較的小規模(ファースト10万本/セカンド2万本)な造り手です。畑の葡萄品種比率は、メルロー45%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%、カベルネ・フラン15%、プティ・ヴェルド10%となっています。
適度に安定感ある骨格が感じられ、程よい厚みと緻密さを持ちつつも、総じて均一な酒質となっていることから、過不足なく「満足できるボルドーワイン」といった印象です。今回は手軽に飲めるハーフボトルを選択しましたが、若いヴィンテージなだけあって細かいタンニンの粒子が感じられるものの、落ち着いた酒質と無理のないバランス感のおかげで、まさに「今飲んで良し」「熟成させても良し」といった万能スタイルになっています。
明確な美点や秀でた表情を持つようなタイプではありませんが、安心して飲める手頃なボルドーとして幅広い場面での活躍が期待できそうなので、まだ現実的な価格帯に位置できていることを考えると、思いのほかお薦め度は高いと言えるかもしれません。
(2008/04)