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単一クリュ「ラ・ロッカ」から遅摘のガルガネガ100%で造られる特別なワインで、オーク樽による1年間の熟成を経て出荷されます。
遅摘ということもあり、極甘口系ワインにみられるような独特の風味が漂います。体躯そのものは2005年の他のソアーヴェと同じ傾向にあり、サラリとしたしなやかさがメインで特別骨格力を感じるようなスタイルではありませんが、遅摘によって得られた完熟葡萄の力がキッチリ伝達し、ソアーヴェとは思えない程のリッチさや豊かな密度感を生み出しているので、全体としてのバランスはうまく取れていると思います。
かなり際立った独自性を持つワインなので、ここまで来ると既にソアーヴェがどうこうという次元にはありません(何も知らずに飲んだら面食らうかも?)。味の方向性としては極甘口系に準ずるものがありますが、明確な糖分が残っているわけではなく、カテゴライズとしてはれっきとした辛口系の食中酒になるので、しなやかな佇まいにリッチな風味が加わる独特の世界観を、食事とともにじっくり時間をかけてて楽しめば良いと思います(かなり良質なので単品で飲んでも当然楽しめる)。ある意味において「落ち着いた大人のアフター」が感じられる世界観なので、必要以上に冷やしすぎず、程よい粘度とともに流れるゆっくりした時間をナチュラルに堪能して欲しいところです。
ちなみに、このワインは2008年度版のガンベロ・ロッソで最終選考に残るドゥエ・ビキエーリを獲得しています。
(2008/03)