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1998 Colline Lucchesi Rosso Scasso dei Cesari
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Colline Lucchesi Rosso Scasso dei Cesari

近年急成長を見せるテヌータ・ディ・ヴァルジャーノが、オリーブ・オイルで有名なルッカの地で造るサンジョヴェーゼ・ワインです。

凝縮されたトロみのある力強い果実味と、線は細いながらもビター感の強い軋むような膨大なタンニンが特徴で、これから徐々に各要素の構造が結合していきそうな印象を受けます。確かに1、2年待てばもう少し纏まってきそうではありますが、現状でも翌日に持ち越すぐらいの勢いで抜栓後に十分時間をとってやれば(デキャンタがあればなお良し)、徐々に甘味が増大して開いていく様子をしっかりと楽しむことができます。

抜栓直後は細身な構造と軋むばかりのタンニンが目立つのですが、グラスに入れて置いておくだけでも刻一刻とその姿を変貌させていきます。たとえ最初の印象があまり良くなかったとしても、根気よく粘り強く向き合ってやれば必ずそれに見合った内容を提示してくれるはずです。もう少し大きく深い懐があれば言うことなしといった感じではありますが、もしかすると1998年というヴィンテージが影響しているのかもしれません。

現状では、確かに美味しいながらも価格に見合った満足度を得るのは多少難しいかもしれません。しかし、将来的な熟成への期待感と、次の1999年というビッグ・ヴィンテージへの期待を含めれば、スカッソ・デイ・チェーザリ固有のポテンシャルは十分理解することができるでしょう。そして同時に1999年が初ヴィンテージとなるフラッグシップワイン、「テヌータ・ディ・ヴァルジャーノ」にも期待が膨らみます。

ちなみに、ガンベロ・ロッソでは2グラスとなるドゥエ・ビッキエーリを獲得しています。

※今回試飲したのは現地流通ボトルとなっています
(2002/06)

参考市場価格4,100円~7,700円(70.000 Lit)
点数評価90(V)、89(W)

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